日本の美容業界から生まれた「美白」いう言葉。これは白い肌を推奨する言葉と捉えがちですが本当の意味は「日焼けによるメラニンの生成を抑え、シミ・そばかすを防ぐこと」を指します。

※アメリカで美白は「ホワイトニング」ではなく「ブライトニング(Brightening)」と言いますのでご注意ください。

 その中でも特に「シミ」を目立たなくすることに重点をおいている方が多いのではないしょうか。具体的には、以下のことを目的としたケアが「美白」ケアと考えられています。

 

*メラニン色素が皮下で生成されるのを抑制する

*生成されたメラニン色素が表皮にシミやくすみとなって現れないよう、肌再生(新陳代謝)を促進すること

 

 この目的を可能にするのは日頃からのスキンケアはもちろん、食事やサプリメントで美白を助ける栄養素を摂取して体の内側から働きかけることや、良質な睡眠を取って成長ホルモンや女性ホルモンの分泌を促進することが大切です。

シミができるメカニズム

 人間の肌は紫外線を浴びると皮下で老化を引き起こす活性酸素が発生します。この活性酸素が細胞を破壊して皮膚癌などを引き起こさせないよう防御してくれるのが、肌深部の「基底層」から分泌されるメラニン色素です。分泌されたメラニン色素は、紫外線を浴びる時間が短かったり、サンスクリーンなどでしっかり日焼け防止対策をしておけば、肌は時間の経過と共に元に戻ります。これはメラニン色素が肌の再生と共に肌の外に排出されるためです。

 しかし紫外線を浴びた量が多かったり、加齢などで新陳代謝が衰えるこどで分泌されたメラニンは徐々に褐色に色づき、表皮に現れ、シミやくすみとなって沈着します。

 紫外線の中でもメラニンを分泌させるのは、波長が短く真皮にまで届かない紫外線B波(UV-B)なのに対し、波長の長い紫外線A波は真皮の奥にまで到達するため、肌細胞を破壊し、シワやたるみなどの肌老化を進めます。

 シミだけではなく、お肌の老化を予防するためにもしっかりUV対策を行いましょう。

肌がくすむ原因

 

 シミとともに美白ケアで改善したいのが「くすみ」。肌全体が黄ばんだり、黒ずんで見えたりすることで、一気に老け込んだ印象になります。くすみは紫外線に加え、以下のような原因で起こります。

 

■血行不良

 ストレス、睡眠不足、冷え、運動不足などが原因で血液の流れが滞り、血色が悪くなるとで肌がくすんでしまいます。また、血行が悪くなるとリンパの流れも滞り、老廃物の排出を妨げるため、肌の組織や細胞に栄養が行き届かなくなるのでシミやくすみができる原因に。

■乾燥

 肌が潤うとキメが整うため、光が均等に反射して美しく見えます。しかし乾燥によってキメが乱れると肌表面に凹凸が生まれ、陰影によって肌色を暗く見せます。水分が足りないと血行も悪くなるのでさらにくすみを悪化させます。念入りな保湿が美白ケア成功の秘訣です。

 

 ■ターンオーバーの乱れ

 加齢や乾燥、生活習慣の乱れが原因で肌の再生周期(ターンオーバー)が乱れると、古い角質がうまく剥がれずに、死んだ皮膚細胞が表皮にどんどん蓄積され、「角質肥厚」の状態になり、さらにくすみを悪化させます。肌のくすみを感じたら普段のお手入れにピーリング作用のあるアイテムを追加したり、エステなどでピーリングトリートメントを行いましょう。

ただし、必要以上のピーリングは未熟な角質が表皮に現れてしまい、キメの乱れや肌荒れの原因になります。

 ターンオーバーを整えるには、正しいスキンケアの他に、生活習慣や食習慣を整え内側から働きかけることが重要です。

 

日焼け止めはリキッドタイプが主流

使い心地がよくなった分、 塗り残しやこすれ落ちに 要注意!

 最近の日焼け止めはサンスクリーン効果だけではなく、スキンケアやメイク下地、ファンデーション効果も兼ね備えたスグレモノがたくさん出ています。テクスチャーも昔のようにオイルベースで白残りするものは減り、ウォーターベースで透明感がアップしたサラサラの使い心地のものが主流になっています。

 しかしこのサラサラに落とし穴が! 塗り心地が良いので付け方がおざなりになり、塗り残してしまうことがとても多いのです。伸びが良いので使う量が足りないことも少なくありません。また、ウオータベースの日焼け止めは汗や水で濡れた後に布などで肌がこすれると非常に落ちやすい特徴があるため、無意識に汗を拭っただけで全て取れてしまうことも。

 塗り残しを避けるためのポイントは3つ。

  1. たっぷり使う。目安は顔全体なら手のひらにクォーター硬貨程度。足りないと感じたら迷わず足してください。

  2. 髪の生え際まで塗る。顔の中心から生え際までしっかり意識して均一に塗りましょう。

  3.  耳、耳の後ろ、うなじなどの塗り忘れゾーンに要注意。洋服から出ている部分は全て念入りにチェックしましょう。

美白スキンケアに含まれる有効成分とは

 美白化粧品には、シミやくすみを軽減して肌の明るさを助ける目的の有効成分として、ビタミンC誘導体、アルブチン、コウジ酸などが含まれています。各成分の特徴は右の表にまとめました。

 「有効成分」と言っても、日本の厚生労働省やアメリカのFDAがその効果を承認している成分はあまり多くありません。なぜなら、美白成分は化粧品メーカーや製薬会社が独自に開発したものが多く、それが安全で効果があると立証するまで、申請から10年以上ものかかることがあるからです。それを考慮すると、現在日米で有効と認められているものは高い信頼性があると言えるでしょう。ただし、それぞれの成分の作用には違いがあるため、やみくもに美白効果があればいいということではなく、ひとり一人が自分に合ったものを使うことが大事です。

 

成分によって異なる有効性

 

 それぞれの美白有効成分による肌へのアプローチの違いは、大きく分けると以下の3つの作用に分けられます。

  1. メラニンの生成を抑制する

  2. メラニンの働きを抑えて、色素沈着を改善

  3. 肌のターンオーバーを整えてメラニンの排出を促す

家での美白ケア

 

 自分に合ったプロダクトを見つけたら、次は正しいお手入れ方法です。

まずは使用量。

 化粧品の効果が出ない大きな理由が量が足りていないこと。つけすぎても意味がありませんが、それぞれの商品のパッケージに記載されている使用量を、肌に満遍なく行き渡るよう使いましょう。

次は洗顔。

 とくに日中に日焼け止めを使ったりメイクをしたときは念入りに洗顔しましょう。肌に化粧品の油分や皮脂、汚れが残っている状態では美白有効成分が吸収できず、まったく無意味になってしまいます。

そしてケアの順番と種類。

 綺麗に洗顔したら、化粧水や美容液で水分と栄養を補給します。アメリカでは水分補給のために化粧水を使うことは少ないですが、日本製の化粧水には水分補給以外にも様々な美容有効成分が配合されているので、使わないよりも使った方がベター。そして保湿クリームでしっかり有効成分を閉じ込めましょう。シートマスクなどもおすすめです。

美白スキンケアの代表的な成分

 

【ビタミンC誘導体】

壊れやすいビタミンCを安定させた成分。「リン酸アスコルビルMg(Ascorbyl phosphate Mg)」、「アスコルビン酸(ascorbic acid.)」、「アスコルビン酸グルコシド(Ascorbic Acid 2-Glucoside)」などがある。メラニンを活性させる酵素チロシナーゼの働きを阻害して色素沈着を予防。コラーゲン合成も助ける。ただし肌を乾燥させやすいので要注意。

 

【アルブチン】

コケモモ由来の成分で、チロシナーゼの働きを阻害して色素沈着を予防する。肝斑など紫外線以外が原因のシミを改善する成分としてもスキンケアに用いられる。

 

【コウジ酸】

日本酒造りの職人さんの手が白く美しいことから研究が進められ誕生し、現在は広く世界中の商品に配合されている。チロシナーゼの活性に必要な銅イオンを奪うことでメラニン生成を抑制。黄ぐすみにも効果的で、糖化によるAGEs※の発生も抑制。

 

【トラネキサム酸】

アミノ酸の一種で、古くから喉の炎症を抑える風邪薬などに使われてきた成分。ケラチノサイトに作用し、メラニン生成を阻害。抗炎症作用によりシミの炎症状態を鎮め、シミの悪化を抑制。肝斑の改善治療にも使用される。

 

【トレチノイン】

ビタミンAの誘導体で、アメリカで肌のアンチエイジング成分として使われてきた成分。肌のターンオーバーを促進させることで古い角質を除去&シミを排出、同時に皮膚の再生を促しくすみも改善。

【ハイドロキノン】

イチゴやブルーベリーにも含まれる天然成分。今あるシミを薄くする効果があるが刺激が強く、以前は処方箋のみで使われていた。現在では含有量の低いものが一般の化粧品にも使用されている。肌全体にではなく気になるシミなどにピンポイントで使う。

 

美白を助ける食べ物とは?

 「美白を助ける食べ物」とは、メラニン色素の分泌を抑えたり(抗酸化)、肌のターンオーバーを促したりする(新陳代謝促進)栄養素を含む食品のこと。多くの種類の食物をバランスよく食べることを大前提とした上で、美白を心がける人は食べ物にも気を配り、内側からのアプローチも忘れずに。

 美白を助ける栄養素と、それを含む食品には以下のようなものがあります。

 

【ビタミンC】

  スキンケアの項目でも記述したように、高い抗酸化作用を持つビタミンCはメラニン色素の生成を抑制し、肌の弾力を保つコラーゲン組織の生成を促進する作用があります。ビタミンCを含む食品やサプリを積極的に摂りましょう。

★ビタミンCを多く含む主な食品

 アセロラ/ケール/パセリ/煎茶/グァバ/赤ピーマン・黄ピーマン/海苔/ゆず/キウイフルーツ/ブロッコリー 等

 

【ビタミンE(トコフェロール)】

「若返りビタミン」とも呼ばれるビタミンEは脂でできている細胞膜を活性酸素から守る強力な抗酸化作用があります。さらに毛細血管を拡張する作用があるので、血液にのせて酸素や栄養素を肌のすみずみまで送り届け、代謝を促進してターンオーバーを整えます。ビタミンCにはビタミンEを活性化する働きがあるので同時に摂るのがオススメ。

★ビタミンCを多く含む主な食品

アーモンド(アーモンドミルクがオススメ)/ヘーゼルナッツ/ピーナッツ/モロヘイヤ/アボカド/鮎/うなぎ/ひまわり油・大豆油・米ぬか油・えごま油/小麦胚芽/きなこ/大豆 等

 

【ビタミンB群】

●ビタミンB2:脂質の代謝を促し、皮膚の健康を保ちます。免疫力を高める作用も。

★ビタミンB6を多く含む主な食品

サーモン/レバー/カレイ/うなぎ/魚卵/チーズ/納豆/アーモンド 等

●ビタミンB6:タンパク質(アミノ酸)の代謝を担い、皮膚の新陳代謝を活性化してハリやツヤ、うるおいのある肌をキープ。

★ビタミンB6を多く含む主な食品

マグロ/カツオ/鮭/サンマ/にんにく、小麦胚芽/バナナ/サツマイモ 等

●ビオチン:肌細胞の誕生から再生、さらにコラーゲンの生成を促進。ビオチンが不足すると、皮膚トラブルが起きやすくなるといわれています。

★ビオチンを多く含む主な食品

ナッツ類/インスタントコーヒー/鶏卵/鶏レバー/アボカド 等

●葉酸:赤血球をつくる葉酸は、血行を促進し肌のくすみや色ムラを改善。タンパク質を合成する働きもあるのでターンオーバーを促します。

★葉酸を多く含む主な食品

レバー/海苔などの海藻類/アボカド/ひよこ豆/玉露 等

 

【食物繊維/乳酸菌】

美白にかかわらず、腸が健康でないと栄養素は体に行き渡りません。食物繊維や乳酸菌は腸内バランスを整える作用があるので、積極的に摂取しましょう。

★食物繊維を多く含む主な食品

穀類/豆類/芋類/きのこ類/海藻 等

★乳酸菌を多く含む主な食品

味噌/ぬか漬け/納豆/チーズ 等

 

特にオススメの食品はこれ!

 

トマト

ビタミンC、E、食物繊維が豊富な他、強力な抗酸化作用を持つリコピンを含有。

ブロッコリー

ビタミンC、ビタミンE、食物繊維、葉酸の他、カリウムなどのミネラルをバランス良く含有。

ほうれん草

ビタミンC、ビタミンE、食物繊維の他、鉄分、ビタミンAも豊富。

アボカド 

ビタミンC、ビタミンE、ビタミンB6、食物繊維の他、オレイン酸も豊富。

 

 最後に、美白に悪影響をもたらす栄養素もあります。それは「糖質」。適度ならば問題ありませんが、余分な糖質は体内のたんぱく質と結びつき、細胞を劣化させます。お菓子やジュースはもちろん、糖質の高いパン類や麺類などは意識して減らすことを心がけましょう!

2020 ©RYOU ENTERPRISES,INC.

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